皆さん、こんにちは。前回に引き続きまして東2条店の薬局長Yです。
今回の話題は、先日、帯広の「東急インホテル」で行われた
武田薬品主催の講演会
「Insomnia Symposium」について報告します。
内容は、以下のタイトルでの講演会でした。
Lecture.1として、
「医師と患者の架け橋へ
~服薬意義の共有のために薬剤師が出来ること~」
Lecture.2として、
「現代型不眠症へのアプローチ」
Lecture.1では、
第1部「睡眠・体内時計・時計遺伝子」
第2部「ロゼレムに秘められた可能性」
第3部「医師と患者の架け橋における薬剤師の役割」
に分けてお話ししました。
実際にロゼレムを処方された患者さんへの指導方法を模索した中で
自分なりに見出した声掛け方法などを紹介し、
処方された患者さんへの継続的な指導方法(ムンテラ)を提案しました。
そして、1番伝えたい内容である第3部の「医師と患者の架け橋における薬剤師の役割」では、
医師が処方した薬物を通して、薬剤師が患者さんにしてあげられること、
医師へ提案できることをもっと見つけ出し、関わりを深く持たなければならないという内容でした。
我々は、薬剤師の軸足(薬理学・製剤学・薬物動態学)に沿ったアセスメントができなければならないし、
それを医師と患者双方に継続的に情報提供できる薬剤師でなければならないという内容で最後は締めくくりました。
Lecture.2の演者は、
武田薬品工業株式会社 医薬研究本部化学研究所 所長:内川先生でした。
この方は、新作用機序の不眠症治療薬「ロゼレム」を開発した方です。
研究者とは思えないくらい、プレゼンテーションが大変上手で、訴えかける情熱は半端なかったです。
感情にいらした医師や薬剤師の先生方にも強く響いた講演会だったと思います。
研究開発者、ドラッグデザイナーの情熱を強く感じたと同時に、
長い年月と膨大な予算をかけて開発された医薬品を
我々医療従事者は大切に扱って行かなければならないと強く感じました。
「ロゼレム」は、
従来の不眠症治療薬とは作用機序が全く異なり、副作用や安全性にも優れた薬物です。
私は、この薬物は「不眠症治療薬」ではなく、
「体内時計調節薬」と呼んだ方がふさわしいのではないかと考えています。
体内時計の不調で悩む患者さんは年々増えており、
実際に治療していない潜在患者さんを含めたら、今後ますます深刻になる現代病といえるでしょう。
もっともっと医療従事者として誇りを持って、使命感を持って関われたらと思っております。